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ddd 205

ニッポンのニッポン ヘルムート シュミット

  • 24歳で大阪の地を踏んだシュミット氏は、タイポグラファの目を通して見た日本のフォルムや暮らしの中の道具といったものを紹介する記事をスイスのティポグラフィシェ・モナーツブレッテル(TM) 誌に毎月連載。この記事が20年の歳月を超えて、2012年に朗文堂より独・英・日本語で出版されたことをきっかけに本展は企画された。天井から吊られたモノトーンの透過性のスクリーンにランダム配された写真とテキストは、感じるままに回遊して欲しいという氏の意向を汲んだ配列。日が沈むと抑制の効いたライティングにより非常に幻想的な空間が拡がる展示となった。

  • ID

    ddd_205

  • 展覧会名

    ニッポンのニッポン ヘルムート シュミット

  • 開催期間

    2015年11月09日–2015年12月22日

  • 展覧会タイプ

    ddd企画展

  • 会場

    ddd太秦 (京都)

  • ポスターデザイン

  • 空間デザイン

  • 2015年11月09日
    ギャラリートーク
    京都dddギャラリー

    バーゼルスクールを出た後、カナダのモントリオールなどを経て1966年に初めて日本にやって来た経緯などを紹介。今回の京都での展覧会のきっかけともなった、1960年代後半にスイスのティポグラフィシェ・モナーツブレッテル(TM) 誌に連載され2012年に朗文堂より書籍として出版された「Japan japanisch(ニッポンのニッポン)」の内容について解説した。このタイトルはシュミット氏が、自分自身が理解している日本、かつて存在した、そして今も存在している日本、さらにこれから発見されるべき日本を伝えたいと思ってつけたもの。そこで取り上げられた畳や箸、棟方志功、龍安寺、茶せん、のれん、下駄、相撲の番付表、囲碁、書道など、様々な日本のフォルムや暮らしの中の道具の説明を通して、タイボグラファであるシュミット氏のモノの見方や考え方を伺い知ることの出来る興味深い内容のトークとなった。

    ddd 「ニッポンのニッポン ヘルムート シュミット」展ギャラリートーク

  • 2015年11月26日
    関連イベント:京都造形芸術大学 情報デザイン学科 特別講義「タイポグラフィとタイポグラフィ」
    京都造形芸術大学

    ヘルムート・シュミット氏は、来日して約50年にわたってデザイン、教育活動などで活動し、世界中のデザイナーに影響を与えてきた。特別講義は、スライドショーで関連画像を映しながら進められた。まず2015年8月改訂増補版『タイポグラフィ・トゥデイ』の刊行にまつわるエピソードを通じて、バーゼル・タイポグラフィのグリッドデザインの素晴らしさについて語られた。後半はデュッセルドルフの応用化学芸術大学で開講された「シュミット・トゥデイ」というコースにおける学生の卒業制作を通じて、体系的にシュミット氏自らの仕事を紹介。最後に講義は、韓国の公益大学で2006年に行われたワークショップの様子をモーツァルトの歌に乗せたスライドショーで締め括った。

会場写真

展示記録・撮影: 吉田 亮人

関連項目