先端的なタイポグラフィ作品が一堂に会する国際コンペティション「東京TDC賞」(東京タイプディレクターズクラブ)の成果を紹介するTDC展。2017年秋の公募に寄せられた3,109点(国内1,828、海外1,281)の応募作から厳正な審査によって選ばれた「東京TDC賞2018」この受賞10作品をはじめ、ノミネート作品、優秀作費を合わせた約150点のタイポグラフィカルな作品を展示。毎年、先鋭的かつ実験的な見応えのある作品が選定されるが、今年も洋の東西や世代を越えた幅広いジャンルの作品が集まり、タイポグラフィシーンの最前線を感じさせるバラエティに富んだラインナップとなった。
ID
ddd_217
展覧会名
TDC 2018
開催期間
2018年07月03日–2018年08月21日
展覧会タイプ
gggからdddへの巡回展
会場
ddd太秦 (京都)
作家・団体
ポスターデザイン
2018年07月06日
ギャラリートーク
京都dddギャラリー- 出演者: 中村 至男
暴風雨で開催が危ぶまれる中、それでも参加された多くの来場者に向けて無事講演を行う。亀倉雄策賞を受賞し注目される中村氏は、映像作品「エイドリアン‐よむきくをまぜる試み」でこの年のTDCでRGB賞を受賞。この作品はPV業界で行われている歌詞と音楽の認知を融合させる取り組みを参考とした実験作品とのこと。その他イメージが連鎖する19枚の連作ポスター、ディック・ブルーナ展でのオマージュ作品、イメージを書割化しリアルと組み合わせた「エルメスのある部屋」など直近の作品解説に始まり、1990年代から始まるCBSソニー時代や明和電機との仕事、そして佐藤雅彦氏とのプレイステーション向けゲーム開発、各種クライアントの広告作品に至るまで、いずれも見ることに対する斬新な中村氏独特の視点・感覚を披露いただいた。最後に京都で子供向けに開催するワークショップに繋がるドット絵本についての紹介で幕を閉じた。
2018年07月07日
子供向けワークショップ「どっとこワークショップ‐ドット絵を作ってみよう!」
京都市右京ふれあい文化会館- 講師: 中村 至男
まず始めに中村氏の体のすべてがドットだけでできた動物のいる不思議な動物園の世界を舞台にした絵本『どっとこどうぶつえん』を紹介。4~12歳の子供と保護者が参加。動物にこだわらず自分のテーマでどっと絵を作成。かわいい動物から日本地図や野球場の観客席まで、子供の自由な発想によるカラフルなドット絵が作られた。会期中ddd内のワークショップ紹介コーナーに額装して展示。
2018年07月12日
講演会「文字を見る、文字で伝える‐デザインの国際賞「東京TDC」とタイポグラフィ」
同志社女子大学 京田辺キャンパス 聡恵館- 講師: 照沼 太佳子
東京TDC事務局長の照沼氏からTDC賞の趣旨と審査方法について紹介。照沼氏自身の女性としての責任ある仕事への取り組み方・気構えについてもたくさんのスライドを通じて、これから社会へ巣立って行くことへの不安もあるだろう女子学生たちを前に丁寧に披露された。
会場写真
展示記録・撮影: 前田 欣一